ヲタクの時間

イベント、アニメ、声優、音楽、ラノベなどなど、オタクに関する最新ニュースをお届けします。

第7回(2018年)『アニメーション映画 ベストテン』

   


この記事は私がまとめました

2018年の映画界は、流行語にもノミネートされた『カメラを止めるな!』の大ヒットが記憶に新しいかもしれない。精微な構成の面白さが口コミに繋がり、新しい観客を次々に呼び寄せるというインディーズの範疇を超えた異例な興行は、製作者側が予想し得なかった明るい話題だったといえる。

これが観客側が<驚き>をもたらした一種のパワーだとしたら、その逆も然り。

多くのアニメーション映画ファンから「監督の個人的な作品」「ホームビデオを見せられている」と評価が散々だった作品が、海の向こうではアニー賞を受賞したり、アカデミー賞にノミネートされたりと「えっ、海外ではこんなに評価が高いの!?」と<驚き>を与えられたりもする。その評価も絶対とは言い切れないものの、実に異例な受け入れられ方なのかもしれない。でもそれもきっと、アニメーションの楽しさに気付く瞬間。

皆さんは2018年のアニメーション映画から、どのような発見をし、何を捉えることが出来たでしょうか。この文章を書いている私への自戒も込めていますが、良い悪いの評価に左右されず、誰もが自分だけの「好き!」を見つけることが出来るならば、映画ジャンルの極致にして、表現の多様性に富んでいるアニメーション自体の可能性は止まることを知らないはずだと信じたいです。

それでは、そんなアニメーションの勢いを止めさせない皆様によって選出された至極のベストテンをお届けします。

企画概要

① 2018年1月1日から2018年12月31日までに映画館ならびに、映画祭・イベントで上映された全てのアニメーションをジャンルとする新作映画が対象となります。

② 作品の上映期間(一日一回限定上映も可)、上映時間の長さも問いません。初公開作品であれば何でも大丈夫です。

③作品の選出は各ジャンル共に、1~5位までです。集計は加点方式です。1位の作品は5点。2位の作品は4点。3位の作品は3点。4位の作品は2点。5位の作品は1点で振り分け、最終的に点数の高い上位10本でベストテンを決定しました。順不同での参加の場合は、各作品に3点ずつ加点を致しました。なお、ベストテンの順位において、点数が同じ作品が並んだ場合、投票者の人数の多い作品を上位とします

④任意ではありますが、別枠として<個人賞>を設け、ベストテンの他に【監督賞】【脚本賞】【主演賞】【助演賞】の投票も同時に受け付けました。尚、主演賞と助演賞はそれぞれ男女一人ずつ(合わせて4人)の選出です。

●当企画は主催者のTwitterアカウント(@godzilla_4423)から呼び掛け、専用フォームを設けた上で、投票を募りました。その他にも、自らのTwitterアカウントからアニメーションベストを呟かれていた方々にも直接にリプライを送り、当企画ベストテンの得票に加えさせて頂きました。御賛同してくださった皆様に心より感謝を申し上げます。本当に、有難うございました。

【選者】※()内はTwitterアカウントです。
・けみかけさん(@kemikake)
・N38916さん(@rousoki12)
・幸四郎さん
・長束正家さん(@oippu)
・スガやんさん(@pad299)
・しばがりさん(@shibaGari)
・お玉さん(@ottama709)
・ホッツる太郎さん(@mayumihyo)
・ナガマサさん(@nagamasa_san)
・みよしさん(@afmyc)
・ナガさん(@club_typhoon)
・じっちさん(@jicchi50)
・灰木辰也さん(@futa_ya)
・ナノ夢幻さん(@mugen4454)
・えめりひさん(@emerihhi)
・Tomohiro Abeさん(@abetmhr)
・ごっつあんさん(@admiralgoto)
・チェキロさん(@check_row)
・よみがえるヲタさん(@kun80003959)
・空腹なアライグマさん(@RyanMihawk)
・ゐづかさん(@faultymay)
・こうさん(@K_oo_h)
・匿名希望(※ランキング掲載許可をいただきましたが、名前は非公表でとのことです)
・窓の外さん(@madosoto)
・しろちささん(@shirochisa)
・だいすけさん(@hal328)
・谷口ごーさん(@g_artgow)
・yasi001さん(@yasi001)
・チューシン倉さん(@chusingura)
・田中田中さん(@gorillamaru1)
・ゴズィラ(@godzilla_4423)

 合計31名

第10位 『シュガー・ラッシュ:オンライン』(12点)

【投票者】(5名)
・スガやんさん(2点)
・ナガマサさん(5点)
・ごっつあんさん(2点)
・しろちささん(2点)
・だいすけさん(1点)

ゲームの裏側の世界を舞台に、アーケードゲームの悪役だが心優しいラルフと、レーサーでプリンセスのヴァネロペの冒険と友情を描いたディズニーアニメーションの続編。廃棄処分の危機に陥ってしまった『シュガー・ラッシュ』救うべくゲームの世界から飛び出した2人は、インターネットの世界に足を踏み入れる。SNS、インターネットショッピングなど、今日的なデジタル文化を通し、新たな出会いと二人の成長をダイナミックかつエポックに活写する。

第9位 『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』(14点)

【投票者】(6名)
・幸四郎さん(2点)
・長束正家さん(2点)
・しばがりさん(5点)
・じっちさん(3点)
・灰木辰也さん(1点)
・ナノ夢幻さん(1点)

グリム童話の民話「手なしむすめ」を長編アニメーション映画化。貧しい生活に疲弊した父親によって悪魔に差し出され、両腕を失った少女の放浪が、宗教的な示唆と解釈によって展開していく。フランスの新鋭セバスチャン・ローデンバック監督が全ての作画を担い、その「クリプトキノグラフィー」と呼ばれる映像表現手法が、抽象化された寓話の世界を巧みに具現した。

【選者のコメント】
・墨絵のような独特な一人作画といった独特なスタイルである事を観ている間忘れてしまうくらいに、物語に夢中にさせられた。(長束正家さん)

・僕の中にあるアニメーション表現という概念の枠を軽やかに取り去ってくれた作品。アニメにはまだこんな表現方法があったのかとただただ脱帽です。(じっちさん)

第8位 『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』(19点)

【投票者】(5名)
・けみかけさん(3点)
・お玉さん(5点)
・ナガさん(5点)
・ゐづかさん(4点)
・田中田中さん(2点)

「交響詩篇エウレカセブン」を新たに構築した劇場版3部作「交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」の第2部。テレビシリーズ中でも重要な役割を果たした人気キャラクターのアネモネを主軸に、その彼女の魂の軌跡を、シリーズで初めて東京を舞台に描く。

第6位 『犬々島』(22点)

【投票者】(9名)
・ホッツるさん(1点)
・じっちさん(1点)
・ナノ夢幻さん(4点)
・えめりひさん(2点)
・Tomohiro Abeさん(3点)
・ごっつあんさん(3点)
・チェキロさん(2点)
・ゐづかさん(3点)
・チューシン倉さん(3点)

『ダージリン急行』『グランド・ブダペスト・ホテル』で知られるウェス・アンダーソン監督の『ファンタスティック Mr.FOX』以来となる、ストップモーションアニメーション映画。「犬インフルエンザ」の蔓延する近未来の日本を舞台に、隔離された愛犬を探す少年・小林アタリと犬たちが冒険を繰り広げる。デフォルメされつつも、日本に対するアンダーソン監督の確かな情愛とリスペクトに満ちたギミックの数々に胸が踊る(劇中にかかるあのテーマ曲にも!)。

【選者のコメント】
・ウェス・アンダーソン監督の作家性と日本好きが迸った作品。突き抜けっぷりもここまでくるとありです、大あり。僕は大好きです。(じっちさん)

第6位 『リメンバー・ミー』(22点)

【投票者】(9名)
・幸四郎さん(1点)
・お玉さん(2点)
・ホッツるさん(3点)
・ナノ夢幻さん(2点)
・チェキロさん(1点)
・空腹なアライグマさん(1点)
・こうさん(3点)
・匿名希望さん(4点)
・窓の外さん(5点)

「トイ・ストーリー3」のリー・アンクリッチ監督のピクサー・アニメーション長編作品。メキシコの祝日「死者の日」を題材に、ある出来事をキッカケに「死者の国」に迷い込んだ、天才ギター少年ミゲルの冒険を、謎解きと音楽を散りばめながら描く。極彩色豊かな世界の中で、人の死と尊厳のゆくえを同列で語るという、バランス感覚の巧さに唸る。

第5位 『ぼくの名前はズッキーニ』(26点)

【投票者】(8名)
・長束正家さん(3点)
・スガやんさん(5点)
・しばがりさん(2点)
・ホッツるさん(4点)
・じっちさん(5点)
・灰木辰也さん(4点)
・ごっつあんさん(1点)
・だいすけさん(2点)

スイスの新鋭、クロード・バラス監督が手掛けたストップモーションアニメーション。アルコール依存症の母親を亡くし、孤児院に入れられた少年が同じ境遇の子どもたちと、彼らに寄り添う大人たちとの関わりを持つ中で成長していく姿を描く。ストップモーションだからこそ可能な、キャラクターのリアリティある細かい所作と間合いを強調しながらも、徹底した子供の目線での語り口は温かい幸福を共有させてくれる。フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭で長編部門のクリスタル賞(最高賞)と観客賞をダブル受賞。

【選者のコメント】
・いちばん感心させられたのは「時間芸術」として成立している事。二人のキャラクターが会話する中でできるたっぷりとした間、この間がある事で、まるで実物のキャラクターが会話している時間をカメラで記録しているかのような、生々しさが表現されていた。(ストップモーションアニメなのに!)だからこそ、ズッキーニや警察官レイモンが本当に生きている人間であるかのように感じ、より愛おしく感じさせられた。(長束正家さん)

・いずれ旅立つことを前提として描かれることの多い孤児院を、仲間たちといることで子供らしくいられるかけがえのない居場所として描いた稀有な作品。子供らしい無邪気さあふれる表情を大きな瞳のデザインで表現されていて、それぞれが重いものを背負いつつも微笑ましく愛しく観ていられる。(じっちさん)

第4位 『さよならの朝に約束の花をかざろう』(31点)

【投票者】(9名)
・ナガさん(3点)
・Tomohiro Abeさん(4点)
・空腹なアライグマさん(3点)
・こうさん(1点)
・しろちささん(5点)
・だいすけさん(4点)
・yasi001さん(3点)
・チューシン倉さん(3点)
・田中田中さん(5点)

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などの脚本家の岡田麿里が初監督を務めたオリジナル長編アニメーション映画。10代で体の成長が止まり、数世紀は生き続けることから「別れの一族」と呼ばれるイオルフの民の少女マキアと、着実に大人へと成長していく少年エリアルの“親子”の物語が描かれる。人と動物の、死に向かっていくという不可逆性の虚しさを匂わせつつ、生への尊さと、それを見つめる種族の慈しみ溢れる寄り添いを、壮大な世界観と丹念な映像美で綴る。

【選者のコメント】
・私のオールタイムベストになった作品でした。とにかく映像の奥行き感というか、完全な作り物であるハイファンタジーであるにも関わらず、その世界の説得力が凄かった。完全に魅入られました。アニメスタイル誌013号に詳細なインタビュー記事が掲載されており、最後のラインプロデュース作品ともしている堀川Pのスタッフィングなしにはこれほどの作品に至らなかったであろうことが分かります。そのスタッフ集めもこれまでの関係性、信頼があるから出来るのだし、予め早めに声をかけているのも大きそうです。
 さよ朝は、堀川さんにとっての“ヒビオル”なんだと思いました。私にとってのさよ朝における最高の言葉は、劇中の台詞以上に、岡田監督が堀川さんに言った「私に堀川さんの最後をください」です。(田中田中さん)

第3位 『リズと青い鳥』(59点)

【投票者】(17名)
・N38916さん(4点)
・幸四郎さん(5点)
・ホッツるさん(2点)
・ナガさん(4点)
・じっちさん(2点)
・Tomohiro Abeさん(2点)
・ごっつあんさん(5点)
・よみがえるヲタさん(3点)
・空腹なアライグマさん(5点)
・ゐづかさん(5点)
・匿名希望さん(3点)
・窓の外さん(3点)
・だいすけさん(3点)
・谷口ごーさん(2点)
・yasi001さん(5点)
・チューシン倉さん(3点)
・ゴズィラ(3点)

『たまこラブストーリー』『聲の形』で知られる京都アニメーションの山田尚子監督の最新作。『響け! ユーフォニアム』シリーズのアニメーション映画として3作、ならびに3年連続のベストテン入り。北宇治高等学校吹奏楽部でオーボエを担当する鎧塚みぞれと、フルートを担当する傘木希美。コンクールの自由曲「リズと青い鳥」を巡る、二人の絶妙で微妙なすれ違いを、研ぎ澄まされた静謐さと映画的省力で表現する。親友同士ゆえに抱える心情のざわめきを丁寧に描出した、山田尚子の映像演出が冴え渡る。第73回毎日映画コンクール大藤信郎賞受賞。

【選者のコメント】
・もう実写やアニメという区分けがバカらしくなるくらい豊かな演出の数々にアニメ好きよりも映画好きとしての琴線を刺激されまくった作品。ただただ素晴らしい!(じっちさん)

 - アニメ

×